群馬県 谷川岳
2003年3月29日(土)・30日(日)

【山に行きたい】山に行きたいさん
【のんびり山歩き】かば&えび
メンバーの詳細は潤平さんのサイト【北アルプスの風】をご覧下さい(笑)

< 雪洞やりたーいっ >
前回の谷川オフが終わってすぐに私は「次は雪洞やりたい」って希望を出した。 毎年谷川で雪洞掘ってるという山に行きたいさんに ずうずしくも「連れて行って下さい」って御願いしてみた。 そんなんで次回の甲斐駒ファン倶楽部のオフは再び谷川で雪洞という方向になった。 憧れの雪洞体験が実現出来るとあって私は嬉しくて仕方なかった。



< 中止の危機 >
山に行きたいさんは常に多忙だ。 いつも全国を、いや、海外も飛びまわっている。 そんな山に行きたいさんの都合が読めず、残る5人で頑張るかなって思ってた。 そして病院の検査の結果を大事にして潤平兄さんの参加も怪しくなって来た・・・ いや、でもそしたら67クラブの4人で何とか頑張るぞって思ってると 山ヤ先生も参加が曖昧になってきてとうとう残されたのは3人って事になった。 その3人ってのはきむっちと私たち夫婦。 別のテントならともかく一緒に雪洞で過ごすって事になるとちょっとやっかいだ。 夫婦と1人。 私たちが気にしなくたってきむっちは過ごしにくいだろうなぁって思うと 残念だけど今回の雪洞は見送ろうと思った。 ところがそんな弱気の私に山ヤ先生は喝を入れてくれた。 「ちょっと待ったぁ〜!俺について来お〜いっ!!」 って気合入りまくりの山ヤ先生だっだけど言ってる傍から謎の脱臼骨折で全治1ケ月のため参加断念!!



< 希望の光 >
計画は再び暗礁に乗り上げたが潤平兄さんが参加の方向である事を知って再び希望が湧いたのだった。 「こうなったら4人で頑張ろう」 と前向きに雪洞計画は実現する運びとなった。 思ったよりも怪我の経過がいい山ヤ先生も荷物は私が担ぐとか雪洞掘るの見てるだけでいいとかの 王子様待遇でなんとか参加出来そうな雰囲気が高まる中 全く諦めていた山に行きたいさんが参加するという事で甲斐駒ファン倶楽部は一気に熱くなった!!(ホントかよ)



< 場所選定 >
計画当初はロープウェイで天神平まで行ってその先の熊穴沢小屋周辺って考えていたようだが 負傷の王子の参加を考えてあまり歩かなくても雪洞掘れる場所を探した。 マチガ沢あたりがいいんじゃないかと候補にあがったけど 山に行きたいさんの情報で天神峠のあたりにいい場所があるからとそこに決定。 天神平から30分程度の距離で展望もなかなかいいらしい。 天神平から先のリフトはボーダー&スキーヤーの世界で一般登山者は利用出来ない。 そこできむっちがスキーを履いてみんなの荷物を持ってリフトに乗り、上にデポしてスキーで 天神平まで滑降してくるという行動を何度か繰り返す方法を考えた。 みんなは助かるし、きむっちはスキーが出来るしでクールなプランだった。



< インチキ山ヤ2人 >
潤平兄さんと私はインチキ山ヤにふさわしい計画を練っていた。 「きむっちの板借りてリフト乗っちゃおっか」 「僕はスキーをレンタルしようかな」 なんとかラクして行こうとするまさにインチキ山ヤだ。 でも潤平兄さん、スキーは2日レンタルするのに6000円だよ・・・ そんな画策を聞いて(見て)いた山に行きたいさんは 自分もスキーを持って来てくれるというではないか・・・・ ふっふっふ・・・ つまり、スキーを履いた2人がまずリフトで上に上がり、1人が板を持って滑降し、 次の人に板を渡すのだ。 なっ、なんて完璧で素晴らしいプランなのだろうか!
「・・・・という訳なんだよ、どーよ?」

相棒・かばに嬉々として報告する私に彼はこう放った。
「おまえ、スキーで滑れんのかよ」
「えっ?」
「リフトってスキー履いてなくちゃ乗れないんだぞ。スキー履いたままリフトから降りれんのかよ。」
「大丈夫だよ。そんなん、何とでもなるってば。転ぼうが、滑ろうがとにかく降りりゃあいいんでしょ?」
私の未来は明るかった。メイビー。



< 待ち合わせ当日 >
山に行きたいさん号は7時に高崎で潤平兄さんと 山ヤ先生を拾い、8時に伊勢崎できむっちを拾って、 私たちと谷川ロープウェイのベースプラザで9時半に落ち合う予定だった。 少し早めに到着して「私」の写真でも撮ってようかと考えた私たちは8時にはすでにベースプラザに到着していた。 ところが思ったよりも写真が撮れそうな感じの雪でなないのであっさりと諦めた。 そこへちょうど携帯にきむっちから電話がかかって来た。 電波の入りが良くないのか、はたまた、昨日気が付いたらアンテナが取れていたからか きむっちの声は途切れ途切れで聞き取りづらかったがどうやら 山に行きたいさんとの待ち合わせに遅れそうなんだけど連絡先がわからないのだそうだ。
( ̄□ ̄;)!! そっ、そういえば私も知らなかった・・・・(汗)
「あっ、じゃ山ヤ先生の携帯にかければいいんだよ」
「繋がるけど出ない・・・」
「2日くらい前から消息不明だけどあの人ちゃんと来んのかね?」
「・・・。」
って、今更なんて会話してんだーっ!! 甲斐駒メンバーのチームワークの脆さを露呈してしまったか・・・? 何度かのやりとりの後、きむっちは自分の車で谷川に向かう事になった。 その後、 山ヤ先生に電話が繋がった時、ドキドキしながら 「今、何処?」と聞いてみた。 「家」なんて答えが返ってきそうで怖かった・・・
「・・・大宮。」

「えっ、大宮?」

時計を見ると8時半だ。 電話を切った後も「なんで今ごろ大宮?おいおい、大遅刻じゃねーか」 ベースプラザでなんとなく時間を潰している私たちは何時に来るのかわからないみんなを待った。 その後山ヤ先生に連絡を入れてどの位になるのか聞いてみると11時頃になるとわかった。 「あと1時間くらいか。ヒマだし、それまで車で寝てようかね」 車に戻って暫くするときむっちから連絡が入る。 なんでもこのベースプラザ自体あることを知らないようだ。 この駐車場は数年前に出来たばかりだから昔からの山ヤにゃ印象が無いのだろう。 電話で指示をし、ほどなくして私たちと合流する。 その後まもなく山に行きたいさんたちとも無事合流した。 時間は11時前後だったかな。



< いざ行かん、天神平へ >
駐車場でそれぞれ装備を纏い、谷川ロープウェイ駅に向かう。 大きな荷物がある場合、手荷料1回200円かかる。 天神平までのロープウェイは往復で1900円。 とりあえず山ヤ先生、かば、私の3人でゴンドラに乗り込む。 後から山に行きたいさん、潤平兄さん、 きむっちの3人がゴンドラに乗り込んだ。ゴンドラでの会話で私が集合時間を間違えていた事に気づいた。 えっ?集合時間って10時半?9時半じゃなかったの???? しかも拾う順番も違ってるじゃん。 そーかぁ、私の勘違いかぁ。 さっき、さんざ大遅刻じゃねーかってグチってたの、なしね(笑)それにしてもロープウェイからの眺めはいいね。 雪の時期なんて来たの初めてだもんね。

 

スキーでみんなのザックをボッカする2人
< ゲレンデは怖い >
天神平に到着すると早速リフト乗り場付近にザックをデポ。 お弁当を持参した人やしない人、各自昼食を取っていよいよ上を目指す。 昼食を取りながらスキーを履いてリフトに乗れるか話したけれど結局未経験者にはちょっと 困難でリフト止めちゃうかもしれないって事で断念。 ゲレンデ横の斜面をこの足で登るしかない。ちぇ。 (って仮にも山登ラーの集まりなのに・・・) 自分たちのザックを山に行きたいさんときむっちに託し、 潤平兄さん、山ヤ先生、 かば、私の4人はリフトの横の急斜面を登って行く。思いのほかの急登に戸惑っていると、 ダブルストックの潤平兄さん は私に1本ストックを差し出してくれた。 どうもありがとう。遠慮なく使わせて頂きます・・・・ 私以外のみなさんはごくごく普通に登って行く。 とっても重い私はもう既にバテてます・・・(笑) 上のリフト降り場まで到着すると今度はコースを横断して山側の斜面をトラバース気味に登って行く。 滑りやすいんで、かなり恐怖だ。 こんな状況じゃあアイゼン必要だったなぁ・・・ 滑ってコース上に落ちたら轢かれちゃうもんね。 と、いきなり目の前にボーダーが現われた時はマジで焦った。 ボ、ボーダーは斜面も滑るんすね・・・( ̄∇ ̄;) こうなるとカーブを描くコースの向こうはいつ、ボーダーが出てくるかわかったもんじゃない。 再度コースを横切って今度は山の尾根に取り付く。 ここなら林なのでボーダーは来ない。 あとはこのまま、てっぺんまで登ればいいのだ。 山ヤ先生はカモシカのようにひょいひょいと高度をあげ、あっという間に先を行っている。 その姿を見て「ああ、やだやだ。あんな人と一緒に山は登りたくないなぁ」って思う(笑) (てか、俺だってあんな遅いのと一緒だなんて冗談じゃねえよって思われてるか・・・) 私はこれだけでもバテバテ・・・ 30分位でテッペンに到着。流石に展望はいいね。



< 雪洞ってこんなとこに作るんだよ >
みんなのザックをボッカして来たきむっちがリフト降り場からスキーで登って来た。 次に山に行きたいさんも登って来る。 うわぁ、ご苦労様です。 こんな重い荷物でザック背負ってスキー履いてリフトに乗るのは大変そう。 さて、どうやら雪洞の場所が決まったようだ。 ザックを背負ってテッペンから少し下がってその先の斜面を見下ろした途端、私は焦った。 「ここ?こんなとこ降りるの?マジで?」 雪洞を掘るのは斜面だって事くらいはわかってはいるが想像以上に急勾配なんで驚いた。 荷物が重いのでバランスに気を付けながらそろそろと急斜面を降りて行く。 普段は踵を蹴りこんで大胆に降りる私だったけどさすがにそんな勇気はなかったなぁ。ピッケルあった方がいいよ、ここはぁ・・・・ 目標点まで降りるとまずはザックが落ちて行かないように木にもたれかける。 そして自分が落ちないように足場を作る。



< さぁ、雪洞掘ろうよ >
ここらへんに掘ろうか。 位置を決めると早速ザクザクと2人で前に堀り進んで行く。 山に行きたいさんはスノーソーで切れ目を入れ、 スコップで うまい具合にザクザクと大きなブロックで切り出して行く。 でもこれってやっぱり慣れてないとなかなかそう上手くは行かないんじゃないかな。 雪洞が初体験の私には比較するものがないけれど雪質はかなり硬いらしい。 なかなか奥行が進まない状況を山に行きたいさんは不安そうに見つめる。 きっと想像以上に時間がかかっているのだろう。大丈夫なのかぁ〜っ!! ブルーシートに掘った雪を乗せ、一杯になったらシートを引っ張って谷へと捨てるのだけど 山に行きたいさんは子供のように楽しそうに ブルーシートと一緒に谷へと飛び込んでいった。
( ̄□ ̄;)!! この光景に私は心臓が止まりそうなほどの衝撃を受けた。 この斜面に突っ込んで行くとは・・・ 恐るべし、山に行きたいさん・・・ まぁ、これも回数を重ねるに連れて慣れて来る。 でも私はそこまで思いっきり谷に飛び込んで行く勇気はありませんがね。 奥行はここいらでOKとなったとこで今度は左右横に広げる作業に入る。 左右2人づつ、4人で作業出来るので今度はかなり期待出来そうだ。 王子様待遇のハズの山ヤ先生もすっかり作業に加わって、 しかも雪洞のちょっと横に立派なトイレまで作ってくれたのだった。 (それは私が戦力外なんで仕方なく手を出したと言ってます(笑)いやーん( ̄∇ ̄;) ) スコップで天井のデコボコを均し見た目にもまぁまぁになった。 こいつをやらないと融けた水がここからしたたり落ちてしまうのだ。 こうしてなんとか6人の一夜限りの城は完成間近となる。 入口にはかわいい小さな雪だるままで飾ってある。 「誰?、これ作ったの」なんて自分でもなんでそんなわかりきった事を聞いてるんだろうって思った。 こんなおちゃめなもの作るのひとりしかいないのにさ。 間口の半分をブロック状に切り出した雪で換気口部分を残して積み上げ、 あとの半分の入口部分を掘り下げてスキーの板を入れたツェルトで塞ぎ、雪洞内にろうそく等を置くニッチを作って完成。 す、素敵じゃないすかっ!! 必死で作業していたので時間は全く気にならず、出来上がったのは作業を開始した1時から4時間後の5時頃だったようだ。

斜面に足場を作る
雪洞の位置を決める
奥の壁を掘る
雪洞の隣にトイレを作る
左右の壁を掘る
間口半分に雪のブロックを積んで
残り半分の入口を掘り下げる
入口はツェルトにスキー板を
縦方向と横方向に通して
固定して完成!

< さぁ、鍋の準備だ >
早速中にブルーシートを敷いてその上にみんなの銀マットを敷く。 更に各自、自分のスリーピングマットを敷く。 そして鍋の用意。 「誰が作るの?」っていう山ヤ先生の問いかけに「材料買って来た人!」と平然と答える私。 買出しして来たのは、山に行きたい号の面々だ。 王子様待遇は何処へ行ったんでしょうかね?(^^ゞ いやいや、料理好きな王子の幸せを奪っちゃあイカンでしょ。 しかし、王子!鍋に豚足ってのはアリっすか?なんだか不思議な味ですけど。 豚足自体食べたの初めてだけどね。 1回戦、2回戦と味が全く違ってダブルで味わえた。 1回戦目は鶏肉と豚足味、2回戦目は鶏肉も入ってたけど海鮮味で激ウマっす。 前回の時はすぐに苦しくなっちゃってあんまり食べれなかったけど今日は沢山食べたもんね。 冷えた体に染みる暖かさ。美味しかったなぁ・・・ 王子、次回もお願いしますね( ̄∇ ̄;) なんてたって甲斐駒ファン倶楽部の鍋奉行なんだから。



雪ダルマ
< お誕生日おめでとう >
3月が誕生日のきむっち。 ささやかだけど「HAPPY BIRTHDAY」と文字をかたどったろうそくを点けようね。 13文字の火を点けるのは結構大変だよ。 それなのに「お誕生日おめでとう」って言ったらきむっちは 「じゃ、ろうそく消していい?」と笑う。 おいおい、今回それはナシっすよ。でもあっという間に消えちゃったね・・・ きむっちのザックからは本当に何でも出てくるんだよ。 ナッツやベビースターラーメン、カルピスに日本酒にウィスキーetc・・・

 

きむっち、お誕生日おめでとう♪
< 何でも知っている >
ランタンを天井に吊り下げようと山に行きたいさんがとった行動は スノーソーを2本クロスさせるように天井に刺して細引きを2本の柄の部分に固定し、そこへカラビナを付けてそこにランタンを吊り下げた。 いやー、何でも出来ちゃうんですね。本当に頼りになるなぁ。 山に行きたいさんは最強で最高の山ヤだと思います。 今日は白菜飛ばないのが残念。



鍋用の水作り。雪は天井から調達
< あなたって人は・・・ >
潤平兄さんの象足(テントシューズ)は私とお揃いだ。 象足を履いて、てっきりこの日のために買ったというダウンジャケットを着るのかと思ってたのに着てない。 「ダウンジャケットは?」って聞いたら「持って来るの忘れちゃった。」って言う。 これにはみんなも大爆笑! ま、そーゆう私も上よりも下の方が寒くて膝掛けとして使ったけどね。 そういえば山に行きたいさんときむっち は今回ダウンジャケットないすね。濡れると思ったからかな?



谷川鍋で宴会
< 雪洞だって寒いんです >
雪洞掘ってる時に 「雪洞内って暖かいっていうから鍋なんかやっちゃったら結構暑いかもねー」 なんて言って、すっかりナメてたよ、私。 暖かいって言ったって所詮雪。 寒くない訳がない。 置いておけばおくほど冷えてゆくビールはキツかったぁ!! 前回のクソ熱かったテントが懐かしい・・・・・(笑) テントは結構キツキツだったから余計熱かったのかもね。 寒さのために前回ほど盛り上がりはなかったけれど楽しかった。 このあたりからもう明日の温泉が頭にチラついてたもんなぁ。



雪洞内配置図
< 緊急事態発生 >
コクリコクリとやる人も出てきたし、宴会はおひらきにして寝る準備に入る。 外を見ると綺麗な星空だった。 きむっち先生の星座教室。 「あれが冬の大三角形。プロキオン、ベテルギウス、シリウス。以上(笑)」 「あ、ありがとうございました・・・(笑)」 早くも山ヤ先生は熟睡モードだ。 この人、何処に行っても生きて行けそう・・・(笑) 私がシュラフに入って落ち着いた頃には右隣りに寝ているきむっちもすでに熟睡モードに入っていた。
・・・・・・・・・・。
・・・・寒い・・・・。
−25度対応の厳冬期シュラフにブレスサーモのインナーシュラフ併用でこの寒さは一体・・・ とても熟睡なんて出来そうにない。 寒さに耐えつつウトウトしていると人の声が聞こえる。 左隣りに寝ているかばが起こされているようだ。 私も目を開けると
「緊急事態発生!」
と山に行きたいさんが申し訳なさそうに私のシュラフを覗いた。 起き上がろうと腕をシュラフから出すとザラッとした感触が・・・
???
慌てて起き上がるとシュラフカバーに雪が積もってるじゃないか。
とりあえず床に敷いていたブルーシートを抜く為に体を動かした。 そのブルーシートを持って山に行きたいさんは外に出た。 入口に使っていたツェルトが何処かへ吹っ飛んで雪洞の入口は全開だった。 ブルーシートはツェルトの代用として使うのだ。 ツェルトの中の横方向と縦方向に板を通してあるので 通常、ツェルトだけ飛んでなくなるって事は考えにくい・・・ 不思議だった。 外は吹雪いている。改めて雪洞内を見ると真っ白だ。 潤平兄さんとかばと私は ただポカンと入口方向見つめたまま固まっている。 視界に、雪が降リ積もったまましあわせそうに寝ている山ヤ先生が入った。 なんだか可笑しくてクスと笑ってしまった。 やっぱりこの人何処に行っても生きて行けそう・・・ さっき、私と一緒に起きたきむっちは何時の間にか寝ていた。 雪洞の両端に寝ていた2人は他の4人ほどは影響はなかったようだ。 影響をモロに食らったのは入口部分に寝ていた潤平兄さんと 山に行きたいさんだ。 顔に吹雪いた雪がかかって起きたらしい。 これが明け方ならばまぁ、いいかというところだが(っていいの?)、時間は夜中の12時。 朝までに充分時間があるのでこのままでは雪に埋もれてしまうと思い、山に行きたいさんは みんなを起こすことにしたそうだ。 私たちが何も出来ずにただただ固まっている時、山に行きたいさんは 吹雪の中、一人奮闘していた。(ああ、ごめんなさい・・・・) ブルーシートを固定する入口の上に埋めたスキー板が何度も何度も落ちる。 その度に我々はビクッと体が反応するのだがそれ以上の動きが出来ずに固まってしまう。 結局、どうする事も出来ないでいるうちにブルーシートは固定され、山に行きたいさんが戻って来た。 しかし、長時間外で作業をしていた山に行きたいさんはすっかり雪まみれだ。 このままシュラフに潜り込んだら寒いだろう。 私のダウンジャケットを貸しましょうかと言ってみたけど 「大丈夫」と言ってそのままシュラフに潜り込んだようだ。 私は先ほどまであんなに寒くてガタガタ震えていたのに今度はぬくぬくだ。 いや、熱いくらいだ。やはり厳冬期シュラフは暖かいのだ。 寒さの原因は雪洞内の風雪によるものだとわかった。 ようやく私は完全な眠りに落ちていった。



天神峠に逝ったツェルト (−人−)ちーん♪

< 本日快晴 >
目を覚ますと外は明るかった。朝の6時。 「写真を撮りに行って来ます」って山ヤ先生の声が聞こえた。 それを聞いて私も写真を撮りたくなって起きだした。 デジカメを取り出そうとするとが見当たらない。 はっ!! そういえばカメラって出しっぱなしじゃなかったっけ!! そうだとしたら夜中の雪でヤラれちゃってるかも・・・・ しかし、ザックの下に隠れてたのを見つけた時はホッとした。 早速カメラを持って象足のまま外に出る。 雪洞の外には山ヤ先生とかばが居た。 快晴だ。まだちょっと谷川の双耳峰には若干ガスがかかっているけど。 そして山ヤ先生は雪洞の横の急斜面を登って行く。 私も行きたいなぁ・・・登るのはいいんだけど降りて来るのが怖いからなぁ・・・象足だし。 暫くして山ヤ先生は戻って来た。 そして潤平兄さんも起きて来た。 暫く写真を撮っていた私はやっぱりこの斜面を登りたくなって「滑るかな?」と思いつつも象足で斜面の登り始めた。 テッペンに着くとやっぱり眺めがいいよ。 谷川の双耳峰もガスがすっかり取れて美しい。 静まり返ったゲレンデってのもなかなかいいもんだ。 しばらくしてかばも登って来た。 写真を一通り撮るとまた斜面を下る。 慣れたせいか昨日感じたほどの急斜面じゃないなって思った。 最初はステップ切ってあるんで問題はないけど下の方にくると 明確にステップ切られてる箇所がなく、象足が滑りそうだった。 このまま起きていようかとも考えたけどなんとなく潤平兄さんは一人の方がいいかなと思って雪洞に引っ込んだ。 まだ眠れそうだし。




  

  

朝の風景

< ゴージャスな朝食 >
「そろそろ起きましょう」誰かの声で起きた。 「ああっ、止めちゃって!」そんな声も聞こえる。 みんなで起きてシュラフを片付け鍋の用意をする。 えーと、朝は王子様雑炊だったっけ・・・ ってなんじゃ、それ。 要は山ヤ先生が雑炊を作ってくれると言ってたのだった。 山ヤ先生が雑炊を作ってくれてる横で 山に行きたいさんはお茶用の水を作ってくれている。 更にきむっちとかばは水餃子用の水を作ってくれている。 雪洞ではスノーソーで壁を削ってコッヘルに入れるんでラクだ。 朝からすっごくゴージャスな朝食だった。 王子様雑炊の後、山に行きたいさんがリンゴを切ってくれて、 潤平兄さんが持って来てくれた 水餃子を食べて、きむっちが持って来たコーヒーで締める・・・・・ ってあれ?うち、何もないじゃんか・・・ よーし、今度は何か持って行きますね。



王子様雑炊
< 雪洞を後に・・・ >
撤収作業が終わると雪洞の中はガランとなった。 外はすっかり太陽も上がって眩しくて、サングラスなしだとツラい。 「記念撮影しましょう」と山ヤ先生が言うと 潤平兄さんは三脚を出す。 さすがぁ!! 白い雪洞と青空をバックにみんなで記念撮影。 私はやっぱり今回もさだこ気味(笑) 一夜城だったけどとっても楽しかった。 視界が利く限り見渡してみたけれど夕べ消えたツェルトは見つからなかった。 何処行っちゃったんだろうね・・・



雪洞前で記念撮影
< やっぱりゲレンデは怖い >
斜面を登り、テッペンまで来ると、朝静まり返っていたゲレンデの姿はなく、スキーヤーやボーダーの世界になっていた。 後は本当に下山のみ。 コース脇の尾根を下る。 適当な場所できむっちはコースに下りてスキーで滑降して行った。 カッチョいい〜っ!! 後の5人はひたすら谷側のコース脇を歩いて下る。 が、雪が腐ってて歩き難い。 しかもこの私、とっても重いのであちこちでズボズボ埋まって大変だ。 私だけスノーシューが必要かも(汗) 私の前を歩く山ヤ先生は「荷物が重いんだよ」ととってつけたようなフォローをする。 そこで潤平兄さんがまたもや私にストックを差し伸べてくれたのだった。すまんですーーー。 コースを横断し、山側のコース脇をトラバースするが急な傾斜と滑りやすいように整地されているため実に恐怖だった。 転ぼうものなら傾斜の付いたコース上を横断するように滑落するに違いない。 絶対アイゼン必要!! 先頭を行く山に行きたいさんの後を歩く私だったが1度ツルと滑って転びそうになってから 歩きがぎこちなくなってしまった。 トラバースも終わって斜面を下り始めると実は思いっきりコース上だったのに気づき、ダッシュ。 こうしてなんとかロープウェイ乗場まで下りて来たのだった。



滑降するきむっち

< ロープウェイは絶景 >
ふう・・・・。 さぁ、後はロープウェイで下りるだけだね。 乗車券は昨日、往復券を買ったんでいいけど荷物券を再度買わなくてはならない。 券を買い、先に山ヤ先生とかば、 私の3人でロープウェイに乗り込む。 快晴の中絶景を見ながらの空中散歩。 左には谷川が、正面には白毛門が、美しい山容をみせている。 山側の窓は嵌め殺しで開かない為、窓越しに写真を撮った。 下を覗くとコース外を滑っているスキーヤーがいた。 デブリもあちこちにあって危険そう・・・ 当然、禁止されているのだけど。 もうちょっとこの絶景を見ていたかったけど無情にもロープウェイは土合口駅に到着してしまった。



ゴンドラから見た白毛門
< さぁ、温泉行きましょ >
続いて山に行きたいさん、潤平兄さん、 きむっちを乗せたゴンドラも到着し、駐車場へと戻った。 さぁ、後は温泉へGO!だよね。 今回は山に行きたいさんが教えてくれた温泉に向かった。 住宅地の一角のあるこじんまりとした温泉で綺麗で安かった。500円也。 露天風呂もあるにはあるが狭くて1,2人しか入れない。 残念ながら露天風呂はすでに2人組のおばさまに陣取られていて入る余地はなかった。 内風呂はかなり熱いお湯で気持ちいい。 なによりも空いているのでちょっとした貸切気分が味わえる。 ただ、洗い場の鏡が・・・月に見立てたデザインでかわいいんだけど、位置が高くて顔が映らないよ〜。 工事したのは男の人なんだろうけどもうちょっと考えてくれよお(笑)でも今度谷川来る時はここにしようと思った。 湯テルメ谷川好きだけど混んでるから大変なんだよね。



山彦の看板
< ワンゲル盛 >
さっぱりした後はゴハンだよね。 すでに甲斐駒ファン倶楽部定番と化している沼田にあるきむっち御用達だった「山彦」へGO!だ。 ワンゲル御用達のこのお店は看板にもその旨が書かれている。 私以外はみんな「とんかつ定食」を注文。 私はフライが苦手なので、前回食べてとても気に入った「山渓(さんけい)定食」を注文。 内容は、炊き合わせ、ヤマメの塩焼き、さしみこんにゃく、ぜんまいのおひたし、とろろ、ご飯、なめこの味噌汁、香の物。 この店には伝説の「ワンゲル盛」というのが存在する。 現役のワンゲル部員の食べっぷりに合うどんぶりメシの大盛らしい。 きむっちも現役時代はこのワンゲル盛を3杯も行ったそうだ。 とんかつ3切れで1杯のゴハンを食べるらしい。 とは言ってもとんかつのボリュームもかなり凄い。 わらじのようなとんかつがどーんと出てくる。 冗談で「ワンゲル盛」って言ったら店のおじさんは驚いてた(笑) 「冗談言っちゃ困るよ」 とはいえ、伝説のワンゲル盛とはいかがなものか気にはなる。 おじさんは山ヤ先生ときむっちを指して 「じゃ、キミたちの分をワンゲル盛にするよ」 と、言った割には出てきたご飯の量はみんな同じだった(笑) お腹一杯になってしあわせ気分で店を後にする。



山渓定食
< おつかれさま >
ここで一応お別れの挨拶。「おつかれさまでした。」 その後も、3台の車は一緒に関越自動車道・沼田ICまで一緒。 あとは各自のペースで走り、車の窓から挨拶を交わしながら別れたのだった。 みなさん、お疲れ様でした。 特に今回は山に行きたいさんにイロイロと骨を折って頂いてありがとうございます。 またみんなで遊びましょう(^ー^)





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